7/29/2008

安泰なボールダーの不動産事情


ロサンゼレスタイムズを見たら、ロサンゼレスの不動産市場が今回のサブプライム問題で大きな後退していることが報道されている。The Standard & Poors/Case-Shillerの不動産価格指数によると全米トップの都市の指数落下は平均して15.8%(5月の対前年同月指数比較)、ロサンゼレス市が何と24.5%の落ち込みだと言う。もちろん、不動産の価値を決める三大要件はロケーション、ロケーション、ロケーションと言われるので、ロサンゼレスの好ましいところは引き続き高い値段で不動産が売られていると思うが、それにしてもこれまでの急激な価格高騰を受けて大きな打撃を受けていることは間違いない。特に、この記事でクローズアップされているのは、全米のトップ20都市だが、投機的に伸びすぎてしまったところが打撃を受けていることを示しているので、需要と供給の正直な反応と言うべきだろう。

ボールダーはトップ20都市のような大都会ではないので、指数の中にはデーターが入ってこない。しかし、気になるところなので、全米の不動産売価情報を出しているTrulia.comを少し調べてみたら、趨勢としては、直近月では少し落ち込んでいるようだが、全体の流れでは、堅調に推移していることがチャートをご覧いただくとご理解いただけよう。

このことの示すところは、ボールダーは、極度に建設ラッシュを許してこなかった背景があるように見える。そうして、この街に来たい人たちが引き続き多いと云うことだろう。とかく市の財政を健全化すると云うことで、開発を許すことが多くなると、バランスとしては消化不良を引き起こすと云うことを示しているにしか過ぎない。ライフスタイルとは何なのか、何故そこに住みたいかを考えれば、ブームタウンになることを避けると云うことが重要だと云うことを示しているのかも知れない。

私は北ボールダーに比較的余裕のある土地を見つけ、元々農家として建てられた家を、改造して住んでいる。理想にも近いこの家を売りたいとは思わない。この土地に魅せられた人が多いことは、この街の価値を高めてくれている。何だか、ボールダー市のバランス取れた市行政と市民のバランスが素晴らしい。不動産価格の乱高下をみて、ふと、そんな風に思った。

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