7/14/2008

ボールダー地域のトップ企業

ボールダーと云う街は、不可思議なところだ。アメリカ人の中では、生活しやすいところとしてとても評判が高いところだが、ライフスタイルに眼が行き易く、どうしてもアウトドアやナチュラルビジネスに眼が向いてしまいがちだ。日本では高地訓練の街として位置づけられる訳だが、どのような企業がここに拠点を構えているかと云うとあまり知られていない気がする。

何だかナチュラル派の企業が多い気もするが、よく見てみると、このようなライフスタイルがあるからこそ、多くの「余裕ある」企業がこぞってボールダーに来たいという面も無視できない。石油大手のコノコ・フィリップス社が7000名に達する、新エネルギー、代替エネルギーのクリーン研究を当地で行うようにすると云うのも、何か「引き」があるからだと云える。ボールダーの地価は全米の中においても比較的高く、企業が当地に投資しようというのには、ボールダーで人材を募集すれば、全米から有能な人が集め易いと云うことに尽きる感じがする。当地の高学歴者の集中度は高く、ハイテク産業にとって、都合が良いことになる。

地元日刊紙、Daily Cameraの本日付けの記事を見ると、ボールダーカウンティー(つまり、ボールダー市を含めて回りの市を入れたものと)、ブルームフィールドカウンティーのトップ50企業のリストが掲出された。この、リストを見るとボールダーの街の周辺にどのような企業群があるか面白い。企業リストの出し方としては、正規雇用の数でのリストであるが、大学や政府系研究所などは含まれていないので、多少偏った見方になると思うが、市の特性を見るのであれば十分だろう。ここでは、トップ10に限るようにするが、関心のある人はタイトルのところにリンクをつけたので、ご覧いただきたい。

1. IBM
2. Ball Corp.
3. Sun Microsystem
4. Level 3 Communications
5. Covidien
6. Seagate Technology
7. Wal-Mart Stores
8. Safeway Inc.
9. Hunter Douglas Windows Fashion Division
10. Amgen

恐らく大方の予想と違って、当地におけるトップ10の企業の内、7社がハイテクや製薬関係だと想像できた人は少ないと思う。7位のウォールマートはボールダー市内へ入り込みたいと考えてきたようだが、これまでボールダーの市当局は巨大モールの参入をガンとはねつけてきた経緯がある。スーパーのSafewayに関しても、北ボールダーの拠点はライフスタイルストアとして、Safeway社にとってモデル店になっているところだ。ただのSafewayではないのだ。

民間の雇用主の大きいところに混じって、公的部門や大学のものを入れると、ボールダーがいかにハイテク関連が多いのかが浮き彫りされてくる。知的な職業とライフスタイルがきちんと連動をしている姿と言えるだろう。日本の地方の過疎化が問題になっているが、東京一極集中を打ち破るのには、税制や金銭面で誘致をするのでなく、より多くのファクターがあることを示している気がする。日本では封建時代の象徴だった藩が、廃藩置県により少し行政面で広いところを見れるようになったが、道州制を導入して、複数の県や市町村が手を合わせて、地方の時代の活性化事業を打ち出すことも考えられるかも知れない。話は少し本題から逸れたが、東京一極集中の時代は日本にとっても良くない気がしてならない。今日のトップ50社の記事を読んで感じたところだ、、、

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