7/20/2008

売り上げが急増するファーマーズ・マーケット


ロハスを語るとき、あるいはボールダーの特性を語るときに、ファーマーズマーケットを抜きにして語ることは難しい。それだけ当地の生活風土と一体になっているのだ。しかも、ファーマーズマーケットと云う社会運動に近いモノ自体がアメリカで急激に成長している運動だ。

では、ファーマーズマーケットそのものについて定義をしてみよう。ファーマーズマーケット運動が目指すところは、小さな農家を保存する運動だと言うことだろう。そうして、単一栽培の量産に行き易い大手に比べると、小さな農家は自分の都合に合わせて、いろいろな農産物を生産することから、生物多様性を維持すると云うことも大きな目標にもつながる。なぜ、そうするかと云うと、小さな農家は大規模農法をやっているところとは競争をしても勝ち目がなく、作るものに変化を持たせるし、オーガニックであるが故に多様性が一番害虫からの保全にもなるからだという。スーパーなどに卸しても、利益はほとんどなく、生活が成り立たないと云うのが小さな農家の減少につながっていた。農家の人々が直接最終消費者に農産物を売ることができれば、もっと利益率を高めることができ、自活できるようになるのだ。小さな農家は、もちろん、環境意識が高い人がやって苦労して農作業をしている訳だから、土壌や水質環境については、大規模農法のところよりは関心が高く、地球環境や動物の生存環境にも良くなることもある。

アメリカやカナダでは、より健食に対する関心の高まりから、生産者の顔が見えるようにしたい、生鮮で旬なモノを食べたい、地場の農業を保存したい、あるいはフードマイルを減らしたいなどのロハス的な関心からファーマーズマーケットの人気は高まってきている。近場にサステイナブルな農業を持つことの重要性は大いに意識的に高まっていると言えるだろう。その結果、1994年に1755個所開催されていたファーマーズマーケットは2006年には4385カ所に増大しているという。しかもその数は、加速度的に増え始めている。

ボールダーでもクリーク沿いの週二回(土曜日と水曜日)開催されるファーマーズマーケットの他に、今年から29番街モール内にも毎週マーケットが開催されるようになった。もちろん、参加者にとっては、休息の日を、さらにマーケットで働き続けるので大変なことだと思うが、市場が生鮮などの場を求め始めていることは、無視できない。今日は、その29番街モールの写真のいくつかご披露しよう。


ファーマーズマーケットは、産直とは言え、中間業者がなくとも、値段は巨大スーパーに比べると高いのは事実だ。でも精魂込めて作られた農産物を、もぎ立ての状況で食べられるのは、実にうまい。果物や野菜も食べごろのものを持参してくるので、形状などは一定でないにしても、味は抜群だ。ボールダーの日刊紙のデイリーカメラも、最近の売り上げ増については、好意的に報道をしてくれている。当地のようにナチュラルスーパーが多いところで、共存できる商売が成り立つことは、消費者にとってもこの上なく幸運なことだ。

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