12/05/2006

巨大な家の環境課税を強化?

ボールダーがロハスのメッカとして日本でも大きく知られるようになっているが、ボールダーの実態をみると、すべてが環境にやさしいわけではない。確かに市内は発展抑制策が取られていること、あるいは限られたスペースのためにコストがメチャクチャ高く、巨大な家を建てにくい状況にはある。そのために市外でボールダーカウンティに属するところで、土地や建築の制限が少ないところにモンスター建築が行われてきた。

ボールダーは全米平均よりもかなり裕福なところであり、当地の主要な産業はハイテクが多いために、他州から移ってきた億万長者は多い。そうなると地元のロハス人間たちとのギャップが生じたりしている。ロハスを標榜するだけでなく実践をしているヒトたちの中には、カネはあっても質素な生活を行い、そのカネをより社会に還元しようとする態度は根強い。あるいは、見せびらかす態度は少ないと云えるだろう。ロサンゼレスのロデオドライブのような心境は無いのだ。

現在、ボールダーカウンティは、巨大な家に対して、建てる自由は誰にでもあるが、大きな家のために排出する二酸化炭素や、無駄なエネルギーの使用で、カウンティーが迷惑を被っているとの理屈を取り始めている。課税を強化するか、あるいはよりオープンスペースに土地を寄付させるか、ボールダー郡は聴聞会を開こうとしている。

先日ボールダーの超お金持ちにインタビューした。そのヒトは、アメリカンドリームのような大きな家を持つことについてネガティブな見解を持っていることに驚いた。彼にすれば、そのような大きな家は普通に生活するために要らないのではないかと云う。無駄が多く、奢侈に走りすぎていると見ている。そのような議論が起こっていることに、この街に対して大きな誇りを感じる。物質的な富よりも、精神的な豊かさを求める風土を培っていこうとする人々の意見に大賛成だ。

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