7/18/2008

ベトナム・メモリアルで考えたこと

戦争は、勝者にとっても敗者にとっても、苦痛の積み上げであることが多い。しかも、アメリカにとってはベトナム戦争参入は、現在においてもその是非が問われる戦争の一つだろう。5万8000名以上のアメリカ人将兵がベトナムを中心とした東南アジア戦線で散ったことは、アメリカ人の心の中でも大きな傷跡になっている。特に現在でもイラクやアフガニスタンで戦闘が続けられており、毎日アメリカ人の戦死者の数がメディアで発表されるので、心痛めているアメリカ人が多いに違いない。

日本は戦争を知らない世代が大多数になっているが、アメリカは、第二次大戦後以降でも、朝鮮動乱、ベトナム戦争、第一次イラク戦争、第二次イラク戦争、そうしてアフガニスタンなどで戦闘に携わっている事例が非連続的であるが長く続いている。その間に、アメリカ経済は疲弊をし、多くのアメリカ人は強い愛国心を持ちつつも、ヒーリングを求めるような心境になっているようだ。

首都ワシントンにはベトナム・ベテランズ・ウォール・メモリアルという戦争記念碑がある。よく日本のニュースでも映像が映し出されることもあるので知っている人も多いだろう。壁面に、戦死もしくは戦闘で不明になった全てのアメリカ人将兵の名前が刻み込まれた記念碑だ。ボールダーに昨日から持ち込まれたのは、そのコピーものだが、実物の4分の3の大きさだと言うが、刻まれた名前を見ていくと人の命は、はかないものだと考えさせられてしまう。

ボールダーは、ベトナム戦争当時は、リベラルの牙城として、多くの知識人が反戦を唱えたりしたところのようだ。そうして、反体制派の人々が集積するようになった時でもある。ヒッピーの流入が多くなったのもその頃で、西のバークレー、ロッキーのボールダーのような状況だったらしい。その当時の反体制派の人々の中に、軍産学協同に共鳴できずに、より地球的な精神規模でものごとを見ていこうとする人がここに寄り集まってきた。その中で、現在の多くのナチュラル産業の大物が出ているのは何か歴史の因縁とは言え、不可思議な感じがする。

ベトナムから撤退させられるような戦争で、痛手を受けたアメリカは全ての戦死者の名前を壁に刻み込み追悼し、弔いとした。5万人以上の若者が散ったレプリカの壁の前で、ボールダーの現在の繁栄を感じつつ、黙祷を捧げた。

7/15/2008

ストーリー・タイム・ヨガの小さなブーム

アメリカにおいてヨガは大きなブームになっているのは大方知られていることだ。ヨガを通じてアメリカ人は、単に身体的な健康だけに限らず、より深い意味での精神的な安らぎも得ていると言える。ペースの速い現代社会は、必要以上に人々の心の負担を高め、心の問題が発端になり、全体的に不健康になる人も多い。不健康になってから実行するよりも、より防衛的な意味で、また健康な時に積極的にヨガを取り入れる方が、身になることは間違いない。

一部のところではヨガが、社会のプレッシャーからの逃避のためのツールとなり、それも行き過ぎたヨガ信仰になってしまうが、その例外を除いてはヨガは、アメリカ社会でもかなりの速度で受け入れられ始めている。これまでは、60年代の反社会的な若者文化から発掘されたヨガと言えるが、現在のアメリカでは、フィットネス的な側面も多く出てきており、本来のヨガ精神からほど遠いものになっているかも知れない。日本の武道、空手や合気道なども、いつの間にか、アメリカの市場に沿ったものも出てきており、本流を行くものとしては不満が多いことだろうが、それも、アメリカのニーズだと考えれば、致し方のない面もあるのだろう。

今日紹介するのは、子供向けのストーリー・タイム・ヨガ教室の小さなブームのことだ。シドニー・ソリスさんが始めたこのヨガ教室は、ボールダーの街の小さなヨガ教室と云う世界から、全米のヨガ事業の一つとして伸び始めている。

ストーリー・タイム・ヨガの歴史は浅い。始まったのは2004年のことだ。このメソッドが目指すことは、子供たちに夢ある物語を聴かせ、身体的、精神的な健康的な生活のやり方をいろいろなポーズで教えて行くというものだ。その間に英語やスペイン語なども教えている仕組みだ。しかも、その物語と云うのが、世界中の知恵者の物語であり、子供たちに世界各地の伝統や考えを含んで行くものらしい。参加したことがないので、何とも言えないが、当地のマスコミの報道などによるとかなり全米的に受け入れられているらしい。

ソリスさんは、8月号のYoga Journal誌にも紹介されているだけでなく、彼女が著した"Storytime Yoga: Teaching Yoga to Children Through Story"がアマゾンドットコムのヨガ本の中でトップ15位になっていると云う。子供向けだけでなく、全体のヨガ本だからすごいと言える。彼女の最新作"The Treasure in Your Heart: Yoga and Stories for Peaceful Children”が4月に出版されたばかりだ。ソリスさんによると、子供たちが6才までに想像豊かに育たないと、その後そのような発想は持ちにくくなると云う。確かにそうだろう。子供の頃の教育は大事なのはよく判る気がする。

ソリスさんは、広い知識と哲学的な背景を持っていたお父さんから多くのことを学び取ったらしい。世界の宗教とか、伝説とか、ヨガなどである。12才で黙想を始めたらしい。当て逃げをされた1993年からヨガを始めたが、5年ほど前にご主人が亡くなってから、好きなヨガとストーリー語り部を始めることにした。

ソリスさんはまた、ウェブを通じてストーリー・タイム・ヨガの指導を行なっている。既に海外の人も含め、100人の人が指導を受け資格を取った。この、講座のコストは比較的に低く、ボールダーとの接点も増えるので、より多くの方が参加されるようにもなるだろう。ボールダー発のニュースは多い。何人かいる日本人のブロガーにとって、この街のニュースを伝える喜びは大きい。人にとって何かプラスのヒントになればと思う。

7/14/2008

ボールダー地域のトップ企業

ボールダーと云う街は、不可思議なところだ。アメリカ人の中では、生活しやすいところとしてとても評判が高いところだが、ライフスタイルに眼が行き易く、どうしてもアウトドアやナチュラルビジネスに眼が向いてしまいがちだ。日本では高地訓練の街として位置づけられる訳だが、どのような企業がここに拠点を構えているかと云うとあまり知られていない気がする。

何だかナチュラル派の企業が多い気もするが、よく見てみると、このようなライフスタイルがあるからこそ、多くの「余裕ある」企業がこぞってボールダーに来たいという面も無視できない。石油大手のコノコ・フィリップス社が7000名に達する、新エネルギー、代替エネルギーのクリーン研究を当地で行うようにすると云うのも、何か「引き」があるからだと云える。ボールダーの地価は全米の中においても比較的高く、企業が当地に投資しようというのには、ボールダーで人材を募集すれば、全米から有能な人が集め易いと云うことに尽きる感じがする。当地の高学歴者の集中度は高く、ハイテク産業にとって、都合が良いことになる。

地元日刊紙、Daily Cameraの本日付けの記事を見ると、ボールダーカウンティー(つまり、ボールダー市を含めて回りの市を入れたものと)、ブルームフィールドカウンティーのトップ50企業のリストが掲出された。この、リストを見るとボールダーの街の周辺にどのような企業群があるか面白い。企業リストの出し方としては、正規雇用の数でのリストであるが、大学や政府系研究所などは含まれていないので、多少偏った見方になると思うが、市の特性を見るのであれば十分だろう。ここでは、トップ10に限るようにするが、関心のある人はタイトルのところにリンクをつけたので、ご覧いただきたい。

1. IBM
2. Ball Corp.
3. Sun Microsystem
4. Level 3 Communications
5. Covidien
6. Seagate Technology
7. Wal-Mart Stores
8. Safeway Inc.
9. Hunter Douglas Windows Fashion Division
10. Amgen

恐らく大方の予想と違って、当地におけるトップ10の企業の内、7社がハイテクや製薬関係だと想像できた人は少ないと思う。7位のウォールマートはボールダー市内へ入り込みたいと考えてきたようだが、これまでボールダーの市当局は巨大モールの参入をガンとはねつけてきた経緯がある。スーパーのSafewayに関しても、北ボールダーの拠点はライフスタイルストアとして、Safeway社にとってモデル店になっているところだ。ただのSafewayではないのだ。

民間の雇用主の大きいところに混じって、公的部門や大学のものを入れると、ボールダーがいかにハイテク関連が多いのかが浮き彫りされてくる。知的な職業とライフスタイルがきちんと連動をしている姿と言えるだろう。日本の地方の過疎化が問題になっているが、東京一極集中を打ち破るのには、税制や金銭面で誘致をするのでなく、より多くのファクターがあることを示している気がする。日本では封建時代の象徴だった藩が、廃藩置県により少し行政面で広いところを見れるようになったが、道州制を導入して、複数の県や市町村が手を合わせて、地方の時代の活性化事業を打ち出すことも考えられるかも知れない。話は少し本題から逸れたが、東京一極集中の時代は日本にとっても良くない気がしてならない。今日のトップ50社の記事を読んで感じたところだ、、、

7/11/2008

ボールダーの住宅事情

アメリカ経済は、現在サブプライムなどの問題により、大きな問題に直面している。住宅は、その中でも、すそ野の広い建設業界を抱える問題となるので、その経済的インパクトは大きく懸念されるところだ。ボールダーにおいても、ある程度の影響が出ているのだが、全米全体の危機度と比較するとあまりそれが感じられないのは何故なのだろうかと思う人も多いと思う。

私は当地ウェールスファーゴの招待で5月にコロラド大学で開催された大きな経済会議に出席した。その時のプレゼンテーションの一つにボールダーの住宅事情を説明しているものがあった。その際の問題指摘は、当地の住宅の値段が上がりすぎているために、基礎サービス産業に従事している人たちが、コスト高のためにボールダーに住めないと云うものだった。ボールダーは、成長抑制策をとっていることから、新規住宅着工の許可件数はあまり発行されていないので、供給過多にならない体質が染み付いているのだ。なので、全米で不動産の価値が値崩れをしている時に、ボールダーは横ばい程度の「苦戦」を強いられていると言える。いや、場合によっては、やはり良い環境のところは値段が上がっていると言えなくもない。特に最近発売がはじまったペロトン集合住宅は、高級マンション並みの値段がつき始めている。トップのチャートを見てもらっても判るように、ボールダー市、回りの市も含むボールダーカウンティー、そうして全国の住宅価格の推移を見て行くとボールダー市がいかに突出しているか理解できよう。

需要が供給を大きく上回る訳だが、それは何としてもライフスタイルでボールダーの価値が認められているからに他ならない。ボールダーの本日付けデイリーカメラ日刊紙に書かれているところによると
アメリカの住宅関連の雑誌二誌にボールダーの街のネイバーフッド(地区とでも訳そう)が優秀と云うことで選ばれている。記事リンクについてはタイトルと連動をしているので原文を見ていただいても良い。

一つは市の中心部で、歴史的建造物を中心としたMapleton Hill地区だ。それから、もう一つは、街の北部の新規住宅開発され、低所得者層用の住宅を含んだHoliday地区だ。全く違う視点をもつThis Old House誌とCottage Living誌がボールダーを選んでいるのは面白い。

歴史的建造物の多いMapleton Hillは、いかに歴史を大事にしつつも、よりエネルギー効率良いものに仕立て上げているかについても述べられている。もちろん、アメリカ人の中には、お国の歴史が浅いことから、歴史的な建造物を求める傾向がある。古い外観を保ちつつ、中は、現代的に改築したりして別に古屋に住んでいるのでなく、贅沢なライフスタイルだったりすることが多い。

Holiday地区は、日本の集合住宅のようなイメージもあるが、それでも遊歩道トレイルをふんだんに織り交ぜたり、商業施設の上手なレイアウトを含めてコミュニティの場を設けたりするなど、未来的な都市設計を意識したものなのだろうと想定している。

ボールダーは、アスペン、ヴェイル、スティームボート、ブレッケンリッジなどのようなコロラドの有名保養地に比べてバケーションホームは少ない。ここは、生活をするために憩いの場にしている人が多いのだ。だからこそ、ライフスタイルとしての価値ある街と選ばれてくるのだろう。

7/04/2008

ボールダー経済変革の兆し



月刊ソトコトで「ボールダー通信」を連載し始めて、ボールダーを身近に観察することを業とするようになった。人々に会い、いろいろなできごとを見詰めながら、なぜボールダーでこのようなできごとが起こっているのかいつも深く考えるようにしている。そうすると、ボールダーは、表面では捉え難い強いマグネットのような磁力を持って人々を引きつけていることが判る。そうしてボールダーという街は、いつの間にか、嗅覚が優れているのか、時代のかなり先端的な波動をキャッチするがごとく、変貌を遂げている気がしてならない。決して方向転換ではなく、蝶のように毛虫のような形体から蝶へと脱皮していくメタモルフォシスのプロセスを彷彿させる。

ボールダー個別事例の詳しいことについては、月刊ソトコトの記事を見ていただければ判るようにしたいが、ボールダーの多面性のキャラクターの上に新たに代替エネルギー研究の聖地が付け加えられようとしている。実際は、スペースの問題もあり、ボールダーの街というよりは、ボールダーカウンティのルイスビル市が対象となるのだが、ボールダーのコロラド大学も一部に参画するので、ボールダーと称しても構わないだろうと思う。


今年の春に、石油企業大手のコノコ・フィリップス社がボールダーカウンティーに元ストレージテック社(サンマイクロシステムズ社に吸収合併された)のルイスビルキャンパス(432エーカー)の巨大な用地を利用して、次世代の代替エネルギーの研究開発・トレーニングセンターを設けると発表した。石油資源がピークを迎えるだろうと云う予測を下に、コノコ・フィリップス社の未来の柱になる代替エネルギーのセンターをこの地に設けようと言うことだ。しかも、その規模が大きく、研究開発に携わる要員は7000名になると云う。現在の民間の最大の雇用主がIBMの約4000名強ということなので、倍弱のスタッフを擁することになる。

ドイツの巨大コングロマリットのシーメンズ社もボールダーに研究施設を設けるようになることを発表したばかりであり、ボールダーのニューエネルギー研究開発の層は厚くなるのは必定だ。特に大学との連携を発表するなど、産学協同での活動が行われるようになるからだ。今月号のソトコトには、当地の電力ガスのXcel社が、ボールダーを世界で初めて市全体をスマートグリッドで覆うことを発表したばかりでもあり、市のインフラは、双方向の発電・利用ができるインテリグリッドの時代にも突入しているからだ。

このビバボールダー・ロハスは、しばらくお休みさせていただいていた。頻度は少ないかも知れないが、再度立ち上げるようにしたい。ご希望のテーマがあれば、いつでもメールをいただきたい。では、これから友人宅のBBQに出かけていく。今日はアメリカの独立記念日の休日だ。経済的に苦労しているアメリカの脱却の糸口が何かボールダーから出てきそうな気がする。

2/01/2007

ロルフィングに魅せられて




ボールダーへ移り住んで10年近くになるが、自己健康管理に目覚めるきっかけは多くあった。そのうちの一つは何と言ってもロルフィングだ。前職は大企業のエグゼキュティブだった訳だが、ストレスが多く身体はボロボロに近いものだった。ボールダーへ移り住んだすぐ後も、それが解凍されないまま、身体の調子がどうしてもバランスとれておらず、苦労した。ある日、ボールダーのロルフィングの話を人に聞き、ディープ・ティシューマッサージで身体の調整を行うことで心を決めて出かけた。部分的な治療だけでなく、自分としては、10コース全般の治療を一年間にわたり受けて、健康状況はすこぶる調子が良くなった。ストレスから来ていた体調の悪さが、ロルフィングで快適になったのには驚いたが、自己健康管理の重要性をそのときから感じ始めた。ボールダー発の健康法として、ロルフィングは今後大いに注目し続けたいものだ。

ロルフィングが何かについてここで述べるつもりはないが、創始者のIda Rolf女史がボールダーで始めた素晴らしい健康法だと云うことだけ述べておこう。そうして彼女の哲学の核となるものは、「身体が健全に機能し始めると、重力のフローが解き放される。そうして身体は、自然治癒を始める。これはロルフィングの真髄だ」と云う言葉に集約されている。ロルフィングに関しては昨年の月刊「ソトコト」6月号に掲出したのでご覧頂きたい。

さて、このようなすばらしいロルフィングを学ぶ日本人が徐々にではあるが、増えてきているのは嬉しい。一昨日は、日本の永井さんと云う方からメールを頂戴し、今年の3月からロルフィングのUnit 3の講座を受けるためにボールダーに来られると云う。このステップでは実際にクライアントに来てもらい、資格のある先生の指導の下で、研修訓練をするのだと云う。まだ、学生がロルフィング治療をするので、不安な方も居ようが、先生がそばにいて指導をする訳だから、安心と云うものだ。しかも、本来は時間当りの治療が80−120ドル位するものを、先生の指導の下で行う治療でありながら25ドルで済むのだと云う。永井さんは、英語があまり出来ないために、出来たら日本語が出来るクライエントを探されているのだ。永井さんからのコメントを下記の通り掲出するので、ご関心ある方はどんどん応募して欲しい。身体がリフレッシュすること請け合いだ。

永井さんのコメント:

メール:flywinniepooh@yahoo.co.jp
HP:http://goboulder.blog7.fc2.com/
※現在は、日本在住のため電話はありません。

募集しているのは、ロルフィング未経験の方2名です。
1人はロルフィング10セッションとMovement3セッションを受けていただける方(下記①)、もう一人は、ロルフィング10セッションを受けていただける方(下記②)です。

セッションの日程は下記の通りですが、お越しいただく時間が、どうなるかは、現時点では未定です。

また、クラスのモデルクライアントということで、教室内で生徒・講師の前を上下セパレートの水着もしくは下着で歩いていただくことになるかと思います。ただ、クラス内の雰囲気は、そのような服装で歩くことに気まずさを感じさせない程、真剣なものですので、ご心配なさらないでください。

①Rolfing 10セッション+3Movementセッション(全13セッション)
3月13日~4月24日までの
毎週火曜・木曜(14:00~、もしくは16:00~※)
料金合計$325

②Rolfing 10セッション(全10セッション)
3月14日~4月16日までの
毎週月曜・水曜(16:00~、もしくは18:00~※)
料金合計$250
※時間は学校側が決定します。

以上、よろしくお願いいたします。
永井 宏実

1/01/2007

ボールダーの元旦

今年で13回目を迎えるボールダーの元旦餅つき大会。場所はボールダーダウンタウンのパールストリートでカウンティの裁判所の前だ。主催をしているのは地元のお寿司屋さんで当地に1985年から営業をしている人気店の寿司三昧だ。オーナーの神田さんが、音楽家の喜多郎さんと始めた地域社会還元のために作った催し物。すっかり街のイベントとして定着しており、寿司三昧スタッフ総出で繰り出し、イベントの盛り上げを手伝っている。写真の餅つきは、日本人の美穂さんと結婚しているジェフオールブライトさんの力強いもちつきだ。


毎年、これは何かと聞いてくるボールダー住人がいる。神田さんを始め、多くのスタッフが丁寧に餅つきの説明をしている。恒例の行事だけに、多くの寿司三昧のお得意さんたちも来る集まりとなっており、すっかり日本の文化的イベントになってしまった。今日は、神田さんと冗談で、ここにたこ焼きや焼き鳥の屋台もおいて正月をお祝いしたいものですねと話し合ったりした。


和太鼓については、例年タレント性のあるスタッフが集客に役に立つように太鼓を演奏していたが、今年から「響き」と云う女性和太鼓グループができて毎週週末に和太鼓の稽古をしており、今日はそのお披露目と稽古人募集をしていると聞いた。和太鼓の響きはボールダーの寒い空の中でも遠くまで響き、イベント性をさらに盛り上げていた。

デンバーなどでは相対的に多くの日系人の方がいるが、ボールダーには多くの一世の日本人がいると云えそうだ。国際結婚をしているヒトも多く、この人たちが、このイベントに集まってきている。今回は新しい団体としては、ボールダーとデンバーの間に所在するウェストミンスターで日本語教室を開いている「マユミ」さんに子供向けの日本語教室があると説明を受けた。6歳以下の子供を対象にしている教室らしく、日本人の若い家族が増えてきたことを物語っていた。連絡をしたい人は下記にどうぞ:
japaneseclass@aol.com または 電話番号 303-585-1225

ボールダーのロハス的なライフスタイルが多くの日本人を引きつけているとしたら大歓迎だ。

12/16/2006

もっともインテリな街


ボールダーの街は、高学歴社会だと云うことは良く知られている。とくに連邦政府の研究機関が多く存在すること、コロラド大学が存在すること、また、ここの大きな民間企業の雇用主と云うのはハイテク企業がトップを占めているからである。コロラド大学からは、ノーベル賞受賞者が4人も出ている。しかもその内訳は物理学賞が3人、化学賞が一人と云う訳だ。普通の街とはいえない知的集団の集積地だ。

最新号のForbes(12月15日号)Elisabeth Eaves記者がまとめた記事によると、全米の都市200の学歴を調査したリポートによると、25歳以上の学士の比率やその上の修士博士課程卒業の人を含める人口比率では、ボールダーの街がもっとも全米で高学歴な都市と云うこととして発表されている。街の人口の数字は28万人となっていることから、実際ボールダーと云うよりはボールダー郡の数字になっている。ボールダー市に限った数字だったら、この数字はさらに上がっている数字になったかも知れない。

今回はあまり詳しい数字の話までいかないが、ボールダーの街が、ハーバードやMITなどが存在するケンブリッジの街を凌駕するなど、知的層が、大学を卒業してもこの豊かなLOHAS生活ができる街に居残ることを証明している。もちろん、他からの頭脳流入もあるのは云うまでもない。まさにボールダーは頭脳の街だと云うことが云えよう。

12/15/2006

ボールダーの薬局チェーン(Pharmaca)

月刊誌「ソトコト」の最新号でボールダーのPharmacaについてリポートをした。そのファーマカは、元気に成長をしている。昨日もボールダーの南のテーブルメサに最新の店舗を開店し、全米で13店舗を持つチェーンとなっている。創設が2000年だから、かなりの勢いで動いていることがわかる。

掲載誌を持ってファーマカに立ち寄ったところ、取材をしたペルゾー社長に会ったので少し立ち話をした。新年早々、手狭になっているために新事務所に移る予定なので、今は大変な忙しさのようだ。

最新の店舗は当然これまでの店舗の経験を生かして、さらに消費者の求めるものを提供していくことを目標としているが、当然のことながら、これまでの実績の中でもっとも成長性を示した分野を拡張し始めていると云える。まだ、店舗は訪れていないが、薬局なのに対前年比成長率が高い商品は自然化粧品なのだそうで、そのためにスキンケア、パーソナルケア商品のフロアスペースを十分に取って対応をしていると云う。しかも、無味乾燥な薬局のイメージを払拭するためにも、コーヒーで世界的に拠点を作っているスターバックスのインテリアーデザインを手がけたところにファーマカのデザインを依頼しているらしい。そこがベースになり、今後は先行するボールダーの2店舗も改修工事が見込まれていると云う。

ファーマカは、独特の戦略でナチュラルビジネス系の薬局チェーンにくさびを打ち込み始めている。まだ、店舗展開は13と限られているが、投資ファンドの資金導入を受けて2008年までには13から35店舗の増強しようとしている。独自のブランド品なども展開し始めており、現在独自ブランドの全売り上げに占める比率は低いが、近い将来は10%を目指しているかなり積極的な成長策をとるものと見られており、楽しみなブランドだ。

12/05/2006

巨大な家の環境課税を強化?

ボールダーがロハスのメッカとして日本でも大きく知られるようになっているが、ボールダーの実態をみると、すべてが環境にやさしいわけではない。確かに市内は発展抑制策が取られていること、あるいは限られたスペースのためにコストがメチャクチャ高く、巨大な家を建てにくい状況にはある。そのために市外でボールダーカウンティに属するところで、土地や建築の制限が少ないところにモンスター建築が行われてきた。

ボールダーは全米平均よりもかなり裕福なところであり、当地の主要な産業はハイテクが多いために、他州から移ってきた億万長者は多い。そうなると地元のロハス人間たちとのギャップが生じたりしている。ロハスを標榜するだけでなく実践をしているヒトたちの中には、カネはあっても質素な生活を行い、そのカネをより社会に還元しようとする態度は根強い。あるいは、見せびらかす態度は少ないと云えるだろう。ロサンゼレスのロデオドライブのような心境は無いのだ。

現在、ボールダーカウンティは、巨大な家に対して、建てる自由は誰にでもあるが、大きな家のために排出する二酸化炭素や、無駄なエネルギーの使用で、カウンティーが迷惑を被っているとの理屈を取り始めている。課税を強化するか、あるいはよりオープンスペースに土地を寄付させるか、ボールダー郡は聴聞会を開こうとしている。

先日ボールダーの超お金持ちにインタビューした。そのヒトは、アメリカンドリームのような大きな家を持つことについてネガティブな見解を持っていることに驚いた。彼にすれば、そのような大きな家は普通に生活するために要らないのではないかと云う。無駄が多く、奢侈に走りすぎていると見ている。そのような議論が起こっていることに、この街に対して大きな誇りを感じる。物質的な富よりも、精神的な豊かさを求める風土を培っていこうとする人々の意見に大賛成だ。

11/18/2006

グラノーラでビジネスを始める

先週日本に戻ったときに講演をしてボールダーの人の食事について訊かれた。心準備をしていなかったので、即答ができなかった。一昨日にボールダーに戻ってきてからウェブを通じて、各レストランの朝食メニューなどを調べ始めたが、レストランとなると家庭とは違うので、どうしても焼き卵やパンケーキやその他の従来型の朝食になっている。当然家でも食べられるものを、レストランで食べないだろうから、当然のことかもしれない。

今後この点についてはもう少しロハスの聖地では人々は何を食べているのか調べていきたいが、一つヒントになっているのは朝刊に出ているフィオナのグラノーラビジネスだろう。ボールダー発のビジネスとして最近では多くの小売店鋪でも売られるようになった模様だ。特にホールフーズなどでも取り扱われるようになったと云うことであり、ここ数年前にできたばかりの事業にしては急速な伸びといえるだろう。

朝食については人に訊き歩いていないので、推察に過ぎないが、このようなグラノーラ的な穀類の食事が多い気がする。そう言えば、ほとんどのスーパーではかなりのシリアルなどの売り場面積があり、ホールフーズやワイルドオーツには量り売りが盛んであり、それは消費量に応じた売り場面積と云う感じがしてならない。

このように自分で混ぜ合わせればおいしい朝の穀類ブレークファーストができるのに、わざわざ出来上がりのものを買うアメリカ人の消費気質は理解できないところもある。しかし、そのような商品を、大手のスーパーが取り上げてくれると云うのには頭が下がる思いだ。日本の大手スーパーが地元のこのようなグラノーラビジネスを取り上げてくれるだろうか?もちろん、産地としての有名品は取り上げてくれるかもしれないが、シングルマザーが始めたビジネスをこのように真剣に取り上げてくれるアメリカのビジネス気質もロハスの発展に大きく寄与していることは言うまでもない。

11/01/2006

ミニオーガニックボールダーのパッケージ

先日当地で開催されたNaturally BoulderのイベントであったArron Mansikaさんはボールダーのミニ実業家だ。一人で会社を営んでいるのだが、彼が選んだビジネスというのは、数多あるボールダーのオーガニック商品をボックスでパッケージにして売るというものだ。彼は、元々東海岸で生まれ、大学院では環境関係を学び、ボールダーに流れ込んできたヒトだ。

アメリカではギフトバスケットなるものが多くある。日本でのデパートでの詰め合わせのようなものだ。それをボールダーのオーガニック産品で埋め尽くしてビジネスをやっていこうとしている。彼のビジネスモデルが成功をするかは判らないが、彼の熱意は高く、当地の大手企業に温かく見守られて仕事を始めている。

ボールダーの街で、商品コンセプトが生まれ発展していく過程で、このようにニッチ市場を狙っているヒトも多い。どのように生計を立てているのか知るヨシもないが、ナチュラルや有機にこだわる人たちが何層にもわたっている社会だということだろうか。彼のサイトを訪れて、ボールダーにどのような商品があるのかでも見ていただきたい。もし日本の人でこのようなところと意見交換や事業を共同でやりたいヒトが出てくれば喜んで仲立ちをしたい。意見や問い合わせは大歓迎だ。