8/06/2008

ボールダーのスーパーの改造改修合戦

現在ボールダーでいくつかのスーパーで一大改造工事が行なわれている。その最も大きいのはボールダーにおけるホールフーズのボールダー旗艦店の売り場面積倍増計画だ。ホールフーズの破竹の成長の勢いがここへ来て鈍化しているのは、その他の通常のスーパーもホールフーズの独擅場にさせておかないという強い対抗行動と意気込みが増えてきているからだ。しかも、ホールフーズが、現在の店舗の隣にあった本屋のバーンズノーブル社を別のビルに移動させて、自らの店舗面積を倍近くに拡大して、ロハス・メッカのボールダーにおいて圧倒的なポジションを確立しようとしていることに対しての警戒反発の印でもある。

これに対して、今年の初めにできたサンフラワーマーケットも、当市の一つの大きなナチュラルスーパーの撹乱要因になっている。数年前に大手のセーフウェーが北ボールダーでライフスタイル実験店舗を展開して、すでにホールフーズの売り上げを喰い始めていたように、ボールダーの中央部にできた、サンフラワーマーケットは、ホールフーズの新たな手強い競争相手となり、選択肢が増え、ボールダー市民を喜ばせている。

今度は、南ボールダーにあるKing Sooper(テーブル・メサ・ショッピングセンター内)も大きな改修工事のまっただ中だ。そうして、年内までには、ホールフーズから数ブロックの距離にあるKing Sooper30番街とアラパホー街の店舗も改修されることが予定されている。

改造改修の目的は、陳腐化した店舗をより時代の要請に合わせようというものだが、一つには店舗のエネルギー効率の向上が目標になっているものの、当然のことながら、最新の競争相手のテンポに歩調を合わせようと云う目論見は見えてくる。特に、ホールフーズに近い店舗の改造には相当力を入れることが予想される。

元々ボールダーのワイルド・オーツチェーンを買収したホールフーズは、傘下に入った各店舗の改修に手間取ってきたが、ここへきてその改修に力を入れ始めている。モタモタしてはいられなくなったのかと云う感じだ。それについては、また別の機会に書くことにしよう。

King SooperやSafewayの改修とともに、力が入ってきているのはナチュラルやオーガニックフーズへの力(商品)の配分変化だろう。そうしてもう一つはっきりと打ち出されているのは、ナチュラルでローカルの青果物の配分向上だ。もちろん、地元近郊の酪農製品の取り扱い品目も増えている。

テーブル・メサのKing Sooperの改修の完成は10月22日の予定だそうだ。その後は、ホールフーズに近い30番街のものに力が入ることだろうから、ナチュラルスーパーのホールフーズが、コンベンショナルなスーパーと真っ向から対決することになり、ボールダーのスーパー事情は大きく変わることになる。

これまで、ナチュラル、オーガニックスーパーはいわば、ニッチの市場だった。それが、各社のナチュラル・オーガニックビジネスへの本格的参入で、アメリカで最も激戦区になることが予想され、ホールフーズがここでどのように巨大店舗を展開するのか、優位を維持するのか見物となることだけは確かだ。ここの写真は今年の5月に撮影したものだが、ホールフーズに暗雲がかかっているのは何か現状の状態を示唆しているようにも見える。もちろん、ホールフーズの発展を願うが、競争状況が一段と強くなってきていることは間違いない。日本からも、多くのロハス関係者などがボールダーを訪れているが、この刻々と変わっていく市場の変化を、このブログで少しでも感じてもらうことができれば幸いだ。この、変革がもたらすものは、もちろん、新たなサービス業態の発展だろうし、他社を少しでも引き離すために、各社がシノギを削ることによって、全米のナチュラルスーパーの今後のとるべきであろう実験や道筋が少しでもよく見えてくることになるだろう。

0 件のコメント: